2016
1
Aug

1 基本の「き」1.2 お手入れ方法

水揚げって何よ? ~なぜ必要なのか~

花を買って帰ってきたら、まずは水揚げを。
そんな風に聞いて、本やネットで調べてみたら、何やら水揚げにもたくさんの種類が。茎を焼いたり、薬品を使ったりするものまで。う~ん、難しい。

 

「え~、この花はいったいどの方法で水揚げすればいいの?ってか面倒くさ」

 

と思ったことありませんか。

 

  1. そもそも水揚げとは何なのでしょうか。
  2. なぜ必要なのでしょうか。
  3. どうやってすればよいのでしょうか。

 

実は、家庭で花を活けるときに特別な水揚げは必要ありません。知っておかなきゃいけないのは花に応じた様々な水揚げの種類ではなく、なぜ水揚げが必要なのか?ということ。これがわかっていれば、悩むことなく、パパッと花を飾れます。

 

1. そもそも水揚げとは

切り花が茎の切り口から水を吸い上げるのを助け、花持ちをよくする作業(処理)です。

 

 

2. 水揚げはなぜ必要なのか

植物は根から水分を吸収し、吸収された水分は茎のなかにある導管(パイプライン)を通って体内に分配され、生命活動に使われます。余剰な水分は蒸散によって葉の裏側の気孔から放出されます。蒸散によって体内の水分量を減らすことで、根から水分を吸い上げることができるのでしたね(参考記事:そんな場所に飾るからすぐ枯れる①

※切り花には根がないので茎の切り口(導管)から吸収します。

 

 

花の水が下がる(しおれる)のは葉からの放出される水分量と茎から吸い上げる水分量とのバランスが崩れるから。バランスが崩れる原因は、

  1. 葉から放出される水分が多すぎる
  2. 茎の切り口から水分を吸収できない

のどちらかです。

 

1. 葉から放出される水分が多すぎる(蒸散過多)
蒸散(水分の放出)は主に葉で行われるため、葉が大きいものや葉の多いものは蒸散過多になりやすいです。また、そんな場所に飾るからすぐ枯れる①でも述べたように高温や乾燥も葉から放出される水分量が増え、体内の水分が不足する原因となります。まずは、高温になる場所や乾燥する場所に飾るのを避けるとともに、不要な葉を整理することで蒸散量を減らします。

 

2. 茎の切り口から水分を吸収できない(導管閉塞)
水が下がる原因のもう一つは、導管が詰まって水を吸い上げられないために体内の水分量が不足することです。導管が詰まる原因は2つ、空気とバクテリアです。導管に空気が入ると花は水を吸い上げることができません。またバクテリアの繁殖は導管を詰まらせます。

 

水揚げは、主に2の導管閉塞を解消するために行います。

 

生産者が収穫した切り花は段ボール箱に詰められ、産地からから市場まで水をつけない状態で輸送されるので(最近は水の入ったバケツで輸送する方式も増加)、切り口が乾燥し導管に空気がはいってしまいます。そのままでは水につけても吸水することができずにすぐに枯れてしまうので、花屋では入荷するとすぐに、導管から空気を追い出す作業=水揚げを行います。

 

つまり、あなたが小売りの花屋で買った切り花は、すでに一度、水揚げされているということです。本やネットで紹介されている様々な水揚げ方法は主に花屋で行うためのもので、家庭で必要となることはほとんどありません。

 

では、家庭での水揚げは全く不要なのでしょうか。

 

花を買ってから家に帰って花びんに飾るまで、花は水に浸かっていません。最近は切り口に濡れたティッシュを巻いてくれるところがほとんどなので、パシパシに乾燥してしまうことは少ないですが、花びんの水に浸けているのと同じように水を吸い上げることはできません。きちんとティッシュが当たっていなくて空気が入ってしまうこともあるでしょう。パッと見て花がしおれていなくても、導管閉塞を起こしているかもしれません。暑い日だと帰るまでに蒸散過多でしおれてしまうことも。

 

なので切り花を長持ちさせるためには、空気が入って導管閉塞を起こしているかもしれない部分を取り除いてから、花びんに活ける必要があります。これが家庭でしなきゃいけない水揚げです。

 

導管閉塞を起こしているかもしれない部分を取り除くってどうやって?それって難しいのでしょうか。

 

 

今回は、

  1. そもそも水揚げとは何なのでしょうか。
  2. なぜ必要なのでしょうか。

について説明しました。

 

次回は、3. どうやってすればよいのでしょうか。について説明します。簡単ですのでご安心ください。

 

 

 

 

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